鳥取砂丘作 境界線上のリンボを読んだよ 感想とネタバレ( ・ิω・ิ)
- 作者: 鳥取砂丘
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2010/03/27
- メディア: コミック
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私は『道徳的な話』が苦手な人で、小公女セーラとかフランダースの犬を見ると吐き気を覚えるタイプなんですが、私のようなひねくれ者でも楽しめる作品。いい話嫌いな人でも楽しめるのではないでしょうか。
さてさて内容です。
人間とエルフの間に生まれ、森にいるエルフからも町にいる人間からも厄介者扱いされて生きてきた少女「フゥ」。少女が町を追い出され、行き場無く放浪していると、どこからともなく汽笛の音が聞こえてきた。その音の先にあったのは空に向かって伸びる一筋の線路とそれを渡る汽車だった。
『行き先はきっと地の果て――』
フゥは思わずその汽車に飛び乗る・・・
たどり着いた先は境界線上のリンボと呼ばれる「こちらの世界」と「異世界」を中継する町。『ウロコの肌』『犬耳』『ロボット』『妖精』そこにはフゥよりも強烈な個性を持った人達がいた。だれもフゥの耳のことなど気にする人などいない。
↑左のページはページ数調整のページなのですが、この白紙の使い方にセンスを感じますね
少女はひょんな事から魔法の道具を売るお店屋さんで働くことになって、リンボの奇々怪々な人々とふれあうことに
その後は普通にマターリした話。フゥが誰かにいじめられたりすることはない。言い方は悪いが、フゥも過剰にイイコじゃない。(っていうのはひねくれ者としては大きいポイントですね。)
あと、私はあんまり4コマ漫画は読まないんですが、コレって4コマで見せる必要あるんですかね?4コマ目でオチを期待してオチてなかったりすると「・・・・これは・・すべった・・?」って感じになるんですが・・・・まあこの作品に関してはマッタリした雰囲気が出ててアリですね。
「いい子が出てくるいい話」「道徳的で善良な作品」「子供に読ませたい」
みたいな言葉を聞くと吐き気がするひねくれ者な私でも楽しく読めた良作品。私のようなひねくれ者で「境界線上のリンボ=いい話」というパッケージングを聞いて「うげぇ」となった人でも是非おためしあれ。