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- 作者: 西島大介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/01/23
- メディア: コミック
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世界のお終わりの魔法使い?買いに行ったら売ってた。
1400円(税別)
悩んで買った。これが正解だった。
1990年代、世紀末。
そんな時代に庵野秀明やリチャードジェームやX JAPANにはまった三人の物語。
三人それぞれ別のものにはまり、全然違う少年時代を過ごす、でもどこか似通った三人。
そして三人をつなぐ『しょーこーしょーこー』というBGM。
松本サリン事件というグロテスクな他人ごと。
お話は大きく2つに分かれてる。何かに浮かされてた過去と、大人になった現代。
あらすじは以上な感じで。
あらすじになってませんが、この手の漫画はあらすじの紹介のしようがないなぁ・
<感想>
これは90年代についての漫画かなと思う。
この漫画を読む上で大事なのは、作品に流れる空気感を理解できるかどうか。
自分は主人公たちと同じ世代じゃないんですが、面白かった。
自分も10代のころ、主人公たちと同じように、音楽とか小説とか哲学とかアニメとか、なんかそんな感じのモノに熱を上げてて。
今思えば何にあんなに熱中してたのやら。と冷静に思いつつも、当時好きだったものを大人パワー買ってたりする。
そんな自分にこの本は面白かったですね。
多分読む人にによっては「何だこりゃ」モノ。
10代ぐらいのころに何かに病的にハマって、誰を「神」と崇めて。
でも「あの頃の俺はいったいなんだったんだ・・・」
と冷静に思う人向けではないかと。(自虐的に、自嘲的に思う人向けではないかも)
しょーこーしょーこーしょこしょこしょーこ
↑これが脳内再生された方もぜひ。
西島大介さんはイラストレーティングな人間の書き方する。んで、その絵で必ずエロやグロをいれてくる。
今回一番グロいのは絵じゃなくて松本サリン事件という史実。
そして、それをまとめてネタとして楽しんでる登場人物と彼らを取り巻く時代感。
これがこのイラストレーティングな描き方とすごくマッチしてるなぁと思いました。
厚いけど、字ばっかでスッカスカなので西島大介さんの作品を初めて買う人はビビるかも。
この余白が今回はかなりおおめで、いい味出してます。
そして1400円(税別)のハードルを超えられるならぜひ!
サクっと終わる。